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[ 倫理的経済的 ]
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アソシエーター・トレーニング<1> |
文:浅輪昌文o |
![]() どこかほかの土地に行ったなら、探すのは自分ではなくて、他人ではないだろうか。もちろん、そんな他人は、今まで自分が常識と思っていた物とぜんぜん違う行動や考えを示してくれたりする。そうすると自分の考えなんかはぶっ飛んでしまって、なんかぜんぜん違う自分になってしまったりする。ようするに「自分探し」と称して旅をしたときに、自分が探せるわけは無く、つまり「自分」を捨て去ってしまうのが、旅、というものだ。 今すぐ自分を探したいなら、今ここで何かを始めたらいい。というか本当のところ、自分なんて探すものではない。探して見つかるのは、遺伝とかDNA情報、とかぐらいだろう。何かほかのものになっていく、というのが自分というものだ。何になっていくか、それはアソシエーターになるしかないだろう。つなげる、つながっていく人に。 自分を探す旅、そんなことよりもっと大事なのは、そして面白いのは、今の自分を棄てていく旅だ。今ある自分ってのは、自由な自分ではない訳。ってのは、まあ、遺伝子、というだけでなく、周りの家庭や共同体で作られた常識に固められた自分なの。それでは本当に自由ではないよね。自分からいろんな人と組み合って創造的になっていくこと、それがいろんな人たちとの関係(アンサンブル)によって出来上がっていく「自分」を自由にしていく、ということ。 自分を探す、なら自由になること。そのためには今までの常識で固められた固い殻をガチンと割ってくれるような経験に出会わなくちゃ。そんな常識外れの他人に会わなくちゃ。それは、もちろん外国に行ってもいいし、今ここで自由になろう、と動き出せばきっと今ここでも会える。 |
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